昭和63年に起こった小学生連続誘拐殺人事件。その最初の被害者が雛月加代だ。リバイバルで18年前に戻った悟は、この時代が母を救う起点であり、雛月こそがリバイバルを終わらせるための鍵=「違和感」だと直感する。彼女を探っていく過程で雛月が母親に虐待されていることを知った悟は、彼女に「踏み込もう」とする。
クラスでは変わり者扱いの雛月。悟は彼女の足に打撲症の跡を見つける。子供時代には注意を向けなかったようだが、今の悟は29才の心と現代の知識によって虐待の可能性に思い至った。
学級文集における雛月の作文は「私だけがいない街」、自分が消えた街を想像し、一人で遠くに行きたいという内容だ。悟は雛月の内面に潜むSOSを感じ取った。
母親が家にいる間は帰りたくないと考えていた雛月は、公園にひとりでいることが多かった。誘拐前に最後に目撃されたこの公園で、当時の悟は彼女に声をかけられなかった。雛月の事件を未然に防ぐべく、悟は「踏み込む」決意をする。
雛月家の物置で傷だらけの雛月を発見する悟。彼女は母親から暴行を受けた挙句、物置に閉じ込められていたのだ。母親の威圧と支配から逃れられない雛月は、傷は転んで付いたものだと悟に嘘をつくしかないようだ。
学級担任である八代は虐待に気がついていた。すでに児童相談所には連絡済みではあるものの、決定的な手は打てていないという。春休みに対策を打とうと八代は考えているようだが、それでは誘拐事件の発生には間に合わない…。