『僕だけがいない街』最終話先行上映会レポート

ついにクライマックス!
2016年1月8日より放送開始したTVアニメ『僕だけがいない街』が、いよいよ3月24日(木)に最終話の放送を迎える。
その放送に先立ち、3月21日(月・祝)に最終話先行上映会が新宿バルト9で開催された。
新宿バルト9最大のスクリーンで実施されたが、客席は満席。最終話を前に張り詰めた空気感の中で始まったが、上映が終了すると会場は温かい拍手で包まれた。
ステージに鈴木健太プロデューサー(アニプレックス)が登場。
続いて伊藤智彦監督、雛月加代役の悠木碧さんを呼び込むと、3人によるトークショーが行われた。
来場した皆さんといっしょに最終話を鑑賞した悠木さん。最終話を見終えたばかりのホットな感想を披露してくれた。
悠木 「今日は皆さんの前に立つというお仕事があったので、涙をグッとこらえていたんですけど。(藤沼)悟と仲間たちの想いが伝わってきました。とくにお母さん(藤沼佐知子)とのシーンは(涙を)堪えられないと思ったので……背景にボケているティッシュの箱をにらんで我慢していました(笑)。本放送のときはボロ泣きしようと思います」
鈴木プロデューサーが振り返るうえで最初にあげたポイントが第11話のオープニング映像。
伊藤 「シナリオ会議のとき、第10話の最後にメインタイトルを画面に出したいなと思ったんです。でも、それができなかったので第11話のオープニング映像で『悟を出さない』というのをやってみようと思いつきました」
この話を聞いた悠木さんもオープニングについて思うところがあるようで…
悠木 「あくまでいちファンの考察で恐縮なんですが、あのオープニングって途中から八代の視点になっていませんか? だから悟はいないし、八代の視点だからこそ『蜘蛛の糸』が見えていたのかなと」
伊藤監督は悠木さんの推測を受け止めると「あえて回答は言わないでおきます」と視聴者の想像に答えを委ねた。
2つ目のポイントについて鈴木プロデューサーは第1話や第5話の登場人物の上に「蜘蛛の糸」が描かれていたことを指摘。来場者に「蜘蛛の糸」の演出に気づいていたかを尋ねると……なんと30人以上の来場者が挙手。あらためて、本作のあちこちに伏線的な演出が散りばめられていることで盛り上がった。
鈴木プロデューサーが次に挙げた話題は……悠木さんが演じたもうひとつの役。
実は悠木さんは雛月加代以外に、もうひとりの役を担当していたのだ。一部の来場者はそのことに早くから気づいていた様子。照れくさそうに「雛月加代の子供役(未来)」を演じていたことを明かした。
悠木 「最初、音響監督さんからは『SE(効果音)にしようと思ってた』と言われて(笑)。キャスト表には書いてあったもん!と、赤ちゃん役を担当させていただきました。血のつながりを感じていただけるとうれしいです」
続いて鈴木プロデューサーが唐突に「今日は3月2日ですよね。実は、劇中の3月2日は藤沼悟と雛月加代の誕生日なんです」というと会場には突然「ハッピーバースデー」のメロディが。Twitter(@bokumachi_anime)と公式ウェブサイトにて募集していたWEB投稿企画「雛月加代バースデーパーティー」のプレゼントの贈呈式が突如行われた。
雛月の代理として悠木さんがプレゼントを受け取ることに。Twitterの書き込み数に応じた予算で購入された、クマのぬいぐるみを伊藤監督から悠木さんへプレゼント。
そして3月27日に誕生日を迎える悠木さん本人にもサプライズでプレゼントが。原作者・三部けい先生の直筆による色紙が贈られた。大きな歓声とともにイベントは終了。
最後に悠木さんと伊藤監督から視聴者へメッセージが贈られた。
悠木 「いちファンとしても声優としても参加できてよかったなと。加代を演じる時間はとても自分の実になったなと心から思っています。みなさんの心の中にも、私の心の中にも、これからもずっと残る作品になったと思います。今後も大事にしていきたい作品です。本当にありがとうございました」
伊藤 「アニメは第12話で終わりますが、原作の単行本の最終巻が5月に出ます。実写版がすでに上映を開始しています。原作を読み、実写版をご覧になり、そのうえでアニメをBD-BOXで見返してもらえるとよりこの作品を楽しめると思います」

最終話は3月24日(木)、
木曜24:55からフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送予定だ。